2008年 09月 10日
トルソー
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おっ、と思っても、木の脚だけがやや若めに感じたり
あっ、と目に留まっても、でももう少し時代が遡ってくれれば、
などと思ってしまって、
なかなかこれというものに出逢えずにいたトルソー。
このトルソーは全てのパーツが常に
同じ時間を過ごしてきたことがすぐ分かり、
麻布の焼けや、麻糸、
継ぎ接ぎのパッチワーク、使っていた
小さな小さな鉄マチ針、
さらにはパッチワークをしている糸までが、
申し分なく美しい。
剥がれて下地が見えていることまでが、
計算されているかのように思えて
仕方がありません。
なんと美しいではありませんか。
150年という長い長い歳月を
過ごしてきたトルソー。
多くの洋服を纏ってきたトルソー。
でももう、洋服はいらない。
纏う必要がないトルソーとなりました。
by lulaegiotto
| 2008-09-10 15:58
| 古物・アンティーク・古道具