2008年 08月 03日
錆び鉄のランプ
|
鉄ものばかりを扱うおばあちゃんELDA。
ELDAのところになければ何処へ行っても手に入らないだろう、と言うくらい
彼女はすべて鉄ものを扱っていると思います。
この金具を探しているんだけど、と彼女を頼りに皆がスタンドにやってきます。
70歳を越えているELDAは、
暑い夏でも、寒い冬でも毎週末必ずどこかのトスカーナ近辺の市を廻り、
息子のGinoと一緒に仕事をする。
蚤の市を廻る古物商達のなかで最年長のELDAは
先日のArezzoアンティーク市40周年記念式典で功労賞を貰いました。
市長から花束を貰ったんだよ、テレビ局が来て私のことを撮るんだよ、
と照れくさそうに、でも嬉しそうに話していましたっけ。
生き字引のような存在のELDA.
だれよりも「昔のもの」について知っているから、
これはね、と皆に話をして聞かせる。
私もEldaからにどれだけ学んだか分かりません。
そのEldaとジーノと3人これはいいね、と眺めていたのはこのランプ。
これはいい鉄だ、と眺めては、
これはいい、なんていうか...、とにかくいいだよ、と。
これ以上の言葉は出なくて、見つからなくて、
でも「とにかくいい」という言葉だけで充分でした。
きっとVilla(お屋敷)で使われていたのでしょう、大きめランプ。
ヨーロッパらしさを感じずにはいられない素晴らしい曲線、
よくぞここで留まってくれました、という錆び具合。
花とも葉ともいえない装飾。
しかも2つセットで残っていたのですからものすごい迫力です。
長い時間、外で灯りをともしていたのだと思いますが、
これからは家の中で、キャンドルの灯火と。
by lulaegiotto
| 2008-08-03 23:41
| 古物・アンティーク・古道具