2008年 07月 24日
古物バトン
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古いものが好きな方の間で受け渡される古物バトン。
代々受け継がれた古家をリフォーム、理想な空間を作り上げていらっしゃる
mobiliantichiさんからこのバトンを受け取りました。
普段はあまりこういったものは受けない私ですが、
今回こんな機会を頂いたので、改めて自分と古物のこと、
今までのことを見つめてみようかなと思います。
1、古物との出会い、きっかけは?
いつから古いものが好きになったのか、そのきっかけを考えてみたのですが、
答えという答えが見つからないのです。
祖母も母も古いものが好きだったので、小さな頃から暮らしの中にありました。
きっかけや、はっきりとした区切りはなくて自然に。
でも今でもよく覚えているのは、祖母のお嫁道具の桐箪笥。
関東大震災があって、家の屋根が飛ばされてもこの桐の箪笥だけは残ったそうです。
木の色と木目の感じ、金具の具合がすごくいいね、
と幼いながらにも祖母に話していた覚えがあります。
それにしっかりと、「これ私にちょうだいね」とお願いまで。
今はその桐の箪笥は実家にあり、母が使っていますが、
この桐の箪笥だけをすっきりと見せる和室を持ちたいなと、
心のどこかで思っている自分がいます。
2、古物のどこに惹かれますか?
古いものにすごく惹かれるのに言葉にすると難しいですね。
今にない、ふたつとないその佇まい、
そのもの自身が語りかける、ものすごい力に、引き寄せらていますね。
引き寄せられて、その後すぐにこの古物のこれから、が浮かんで。
すべてが心地いいのかもしれません。
3、古物をアナタはどの様に楽しんでいますか?
やっぱり実際の暮らしの中で使ってこその古物。
「食」も大事な私なので、やっぱり古い器を使うことは多いです。
といいつつも、辺りを見回してみましたが、器だけではなかったですね。(笑)
偶然、必然的に残って、そして出会って、手にして、
過去と今を繋いだコーディネイトが(というとおおげさですが。)とても楽しいです。
いろいろなイマジネーションをもらえる古物を手にする時は、
その時その時で自分自身の感覚遊びをしているような、
そんな時間でもあります。
4、古物を通して出会った人はいますか?
それはもうたくさん。
私の周りにいるほとんどの方が古いもの好きだと思います。
古いものと出会って、またそこから沢山の人との出逢いがあって。
古いものを通じて知り合って、輪になって、広がって。
このバトンを受け取ったのもその理由です。
5、大事な古物を一つ見せて下さい。
6、そのエピソードを聞かせて下さい。
思い浮かぶ古物はいろいろありますが、
エピソードがあるものをひとつ。
若かりし頃、あるお宅におじゃまをした
時のこと。キッチンの窓際に
天井からぶる下げられていた
陶器の滑車。
なんという道具なのだろう、
ただ照明の高さを調節するだけの
ものなのに、どうしてこんな形を、
わざわざこの素材で、
しかもこんなに美的で、
と衝撃を受けました。
7、古物好きを一人、次に繋げて下さい。
バトンを渡したい古いもの好きの方は沢山いるのですが、
古物バトンがイタリア・トスカーナに到着。ではでは次はイギリスへ。
私と同じく海外で暮らして古いものを紹介していらっしゃるnetheburyさんへ
お渡ししたいと思います。netheburyさんよろしくお願いします。
8、最後にアナタにとって古物とは、、
時間を重ねることによって枯れても、燐としたものを奥に秘めている古物。
誰でもが共感するとも限らない魅力を持っている唯一の美。
理想、なのかな。
こんな感じになりました。
このバトンを辿ってきてくださった方々、お読みくださった方々、
お付き合いくださって、ありがとうございました!
by lulaegiotto
| 2008-07-24 22:25
| 古物・アンティーク・古道具