2009年 12月 07日
Farmaciaの天秤
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イタリアに戻り、蚤の市に出かける日々再び。
まずまずのスタートです。
こうも、perfettoな(申し分のない、欠点のない)
古物との出会いがあるので、やめられない。
私からではなく、向こうから、目に飛び込んできて、
手にしてすぐさま、美しさにのまれていくような、あの感覚。
そして所有しなければならない理由を私の中で繰り返す。
繰り返さなければいけない理由など探さなくとも、もう結果は分かっているのに。
その時代、イタリアの薬局で使われていた小さな天秤。
このわっぱ箱と共にあることで、大きな魅力が引き出されました。
この天秤を入れるべくして作られたこの形は、驚くほどしっかりとした作り。
まるで栗のような深い色と程よい照り。頭がくしゃっと潰れた手打ち釘。
蓋にはインク文字がぎっしりと書かれ、21 maggio1807と時が刻まれています。
もちろんながら、繊細なラインの天秤は、眺めるほどに吸い込まれる美しさです。
by lulaegiotto
| 2009-12-07 14:23
| 古物・アンティーク・古道具