2007年 11月 28日
銅の水差し
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イタリアはトスカーナに来てよく目にする銅製品。
ルネッサンスの街に似合う気がする素材。
キッチンに飾られている銅の水差し。
バケツのような鍋はポレンタを炊くためのもの。
お抱えの料理人がいる貴族のキッチンの薪釜には銅の調理器具は欠かせない。
古いリチェッタの本に描かれているのもやっぱり銅鍋。
確かヴェネチアにあるヴァーカロの天井にも
銅鍋が一面に飾られていた。
私の目に留まったのは鍍金の取れかけたこの古い銅。
ピューターのような色ではありますが、銅。
バランスのよいくぼみに、細めの手持ち。
まるで粘土のように溶接されている様も、枯れも美しく。
木、石、土、布、鉄。
シンプルな素材は、
時間と対話することにより、くつろいで、
強い個性を放つと思うのです。
この銅の水差しのように。
by lulaegiotto
| 2007-11-28 22:15
| 古物・アンティーク・古道具